イラストを描くことが好きな人は、自分のイラストを使ってLINEスタンプで収益化したい!と一度は思われたことがあるのではないでしょうか。
ただ、LINEスタンプの作り方を調べると、有料ツールを使った作り方も多くあって、「やっぱり有料じゃないとLINEスタンプは作れない」と思われた方もいるかもしれません。
そう思われた方はちょっと待って下さい。
今回は、LINEスタンプを無料で作成する方法として、Inkscape(インクスケープ)とGIMP(ギンプ)の2種類をご紹介します。
ここでは、手書きのイラストを使った簡単にできるLINEスタンプ作成方法を3つご紹介します。
無料でLINEスタンプを作成する3つの方法
今回ご紹介するLINEスタンプ作成方法は、次の3種類です。
それぞれの特徴をまとめると次の表のようになります。
特徴 | 1 | 2 | 3 |
---|---|---|---|
初心者へのおすすめ度 | ★★★ | ★☆☆ | ★★☆ |
難易度 | 簡単 | ちょっと難しい | 簡単 |
完成するLINEスタンプ | 温かみのある | 洗練された | 温かみ+洗練された |
作成に使うソフト | GIMP | Inkscape | Inkscape |
どんなLINEスタンプを作成したいかにもよりますが、初心者の方におすすめなのは、①の手書き感満載のLINEスタンプです。
手書きで描いたイラストがそのままLINEスタンプになるので、完成がイメージしやすいと思います。
LINEスタンプ作成方法ご紹介の流れ
今回は、次のような流れでLINEスタンプ作成方法をご紹介しようと思います。
気になる項目をクリックするとそのページに飛ぶことができます。

かなりボリュームのある記事になっているので、気になったところだけ覗いてみてください。
事前準備
LINEスタンプ作成に入る前に、事前準備を行います。
無料お絵かきソフトのインストール
まずは、無料お絵かきソフトのインストールを行います。
作成方法によって使うお絵かきソフトが変わるので、ご自身の環境に合わせてインストールしましょう。
GIMPのインストール
GIMPでLINEスタンプを作成する場合には、こちら↓の記事を参考にインストールを行いましょう。
Inkscapeのインストール
InkscapeでLINEスタンプを作成する場合には、こちら↓の記事を参考にインストールを行いましょう。
イラストを描く
インストールが完了したら、手書きのイラストを描いていきます。
おすすめしている描き方を以下にまとめています。
はっきり描いた閉じたイラストを描くことで、今回ご紹介する機能をうまく使うことができます。
閉じた図形とは、一番外側の線が切れ目のない状態のことです。
下図のように少しでも切れ目があるとうまくいかないことがあります。

画像の挿入
ここでは、手書きしたイラストをソフトに取り込んでいきます。
GIMPでの画像挿入
こちら↓の記事を参考に手書き画像をGIMPに取り込みましょう。
Inkscapeでの画像挿入
こちら↓の記事を参考に手書き画像をInkscapeに取り込みましょう。
画像の挿入が完了したら、具体的な作成手順に入っていきます。
手書き感満載のLINEスタンプ作成方法(GIMP)
ここからは、GIMPを使った手書き感満載のLINEスタンプ作成方法をご紹介します。
今回は、下図のような手書きのイラストを使いました。

背景を透明に(透過)する
LINEスタンプは背景を透明にする必要があるので、イラスト部分のみ残してそれ以外は透過していきます。
こちら↓の記事を参考にして背景を透明にしましょう。

ここまでできたら、PNG出力していきます。
【GIMPのPNG出力(エクスポート)方法】まで移動します。
きれいな線ではっきり描くLINEスタンプ作成方法(Inkscape)
ここからは、Inkscapeを使ったきれいな線ではっきり描くLINEスタンプ作成方法をご紹介します。
今回ご紹介するする方法は、手書きイラストがなくてもできますが、あった方がより思い通りのスタンプが出来上がります。

イラストは、鉛筆でラフに描いたもので構いません。
[ペンツール]で上からなぞる
手書きのイラストを基にペンツールを使ってなぞっていきます。
イラストを大まかな線を引く
ツールバー[ペンツール]を選択して、手書きイラスト上をクリックしていくことで、線を引くことができます。
ダブルクリックで、線を描くのをやめることができます。


イラストに対して点が多すぎると、後から編集しにくくなってします。角やカーブに点を打っていくイメージで描くとスムーズです。
線を変形する
[ノードツール]を選択して、変形したい線をクリックします。
その後、変形したいところをクリックした状態でマウスを動かすと線を変形させることができます。

イラスト全体に対して、同じ作業を行います。

線の微調整
[ノードツール]で点をクリックすると、細い線が伸びていると思います。
その線の先端の丸を動かすと自在に変形することができます。

[ペンツール]で上からなぞった!
手書き画像を削除すれば、イラストのアウトラインが完成しました。

線色や線幅を変更する
アウトラインができたら、こちら↓の記事を参考にお好みの線色や線幅に変更していきます。
イラストに色を塗る
こちら↓の記事を参考に描いたイラストに色を塗っていきます。
これで、イラストが完了しました。
【InkscapeのPNG出力(エクスポート)方法】まで移動します。
手書き感を残しつつ、きれいな線で描くLINEスタンプ作成方法(Inkscape)
ここからは、Inkscapeを使った手書き感を残しつつ、きれいな線で描くLINEスタンプ作成方法をご紹介します。
今回は、Inkscapeのオートトレース機能を使います。
この機能を効率よく使うため、取り込む画像はなるべくトリミングして、余白があまりない状態で挿入(インポート)することをおすすめします。

余白が多くあると、トレースしたときに不要な点が多くできる可能性があるので…。
手書きイラストをトレースする
まず、取り込んだ手書き画像をオートトレース機能でトレース(なぞる)します。
画像を選択
ツールバー[選択ツール]を選択し、画像をクリック
「ビットマップのトレース」を選択
メニューバー「パス」→「ビットマップのトレース」を選択
「オートトレース」を選択
「オートトレース」を選択し、「更新」→「ok」をクリックします。

おまけ:INKSCAPE 1.2の画面では旧バージョンと表示が若干変わっています(下画像)。

トレース完了!
これでオートトレースでなぞることができました。

点(ノード)の編集
トレースが完了したら、[ノードツール]を選択して、トレースしたイラストをクリックしてみましょう。

次のように思われた方は、線の微調整を行いましょう。
不要な点ない!もしくは全然気にならない!という方は、ここを読み飛ばして次の工程の【線色の変更】へジャンプしましょう。
[ノードツール]で点を削除
[ノードツール]を選択して不要な点をクリックして、キーボードの「Delete」キーで削除します。
ドラッグしてまとめて選択もできます。

ギザギザになっているところの点(ノード)を選択して、削除してくいくだけで、きれいな線にすることができます。文字部分を同じ要領でやってみました。

線色の変更
線の色を変更したい場合は、イラストを選択した状態で、画面下のカラーパレットの色をを選択すると変更できます。

線の太さは、ノードツールを使って調整もできますが、大変なのでもう一度書き直してスキャンしたほうがいいと思います。
図形の色塗り
イラストの線が決まったら、次はこちら↓の記事を参考に色塗りをしていきます。
色塗りが完了したら、文字の位置を微調整していきます。
文字の位置はそのままでいいよ!という方は、【InkscapeのPNG出力(エクスポート)方法】まで移動します。
文字の位置を微調整したい
今回、文字とイラストを一緒にトレースしたので、何もしなければ文字とイラストを別々に移動させることができない状態となっています。
でも、文字だけを動かして微調整したい場合もあると思いますので、具体的な手順をご紹介します。
文字だけを選択する
[ノードツール]でイラストをクリックすると全体の点が表示されます。その状態で文字部分だけを選択します。

切り取ってペーストする
文字部分だけを切り取ってペーストすると、文字とイラストを分けることができます。
キーボードの[Ctrlキー]+[x]で切り取って、[Ctrlキー]+[v]でペーストします。

文字の位置を微調整して、イラストを完成したら【InkscapeのPNG出力(エクスポート)方法】まで移動します。
GIMPのPNG出力(エクスポート)方法
GIMPのPNG出力(エクスポート)の流れは、以下の5ステップです。
では、順番にみてみましょう。
LINEスタンプ規格に合わせた新規ファイルを作成
メニューバー「ファイル」から「新しい画像」を選択します。
「新しい画像を作成」のウィンドウが開いたら、「幅370px×高さ320px」に設定して、「OK」をクリックします。

これで新規ファイルが作成されました。

「背景」レイヤーを削除
新規ファイルを作成すると、「背景」レイヤーも作成されますが、今回は不要なので、×(バツ)マークでレイヤーを削除します。

イラストをコピペ
用意しておいたイラストをコピーアンドペーストして、新規ファイルに貼り付けます。


上手くコピペできない場合は、コピーするときに、きちんとイラストが選択されていない可能性があります。「矩形選択」等を使って、イラスト全体を選択してコピーしましょう。
コピペのやり方がよく分からない!という方は、こちら↓の記事で解説しています。
イラストを用紙に収める
コピペしたイラストは、用紙サイズに対して大きいので、収まるように縮小していきます。
「拡大・縮小」を選択
ツールボックスから「拡大・縮小」を選択します。

用紙サイズが確定したら、PNG出力していきます。
ドラッグして縮小
イラストの四隅の四角をドラッグして縮小していきます。
「拡大・縮小」ウィンドウの真ん中にある鎖マークをつないだ状態にすると、縦横比を維持したま縮小することができます。


イラストの真ん中の四角をドラッグすると、イラストを移動することができます。
イラストを用紙に収めた!
イラストを用紙に収めることができました。

PNG出力(エクスポート)する
イラストが完成したら、PNG出力(エクスポート)していきます。
こちら↓の記事を参考にPNG出力を行いましょう。
Inkscapeの画像を出力(エクスポート)方法
InkscapeのPNG出力(エクスポート)の流れは、以下の5ステップです。
では、順番に見てみましょう。
用紙サイズの変更
こちら↓の記事を参考にLINEスタンプの規格に合わせた用紙にサイズを変更します。
用紙サイズををLINEスタンプの規格最大の「横370px×縦320px」に設定します。
イラストを縮小
[選択ツール]を使って、用紙に収まるように、イラストを調整します。
画像の選択
[選択ツール]を選択して、画像をクリックします。
イラストの縮小
四隅にある矢印を動かすと縮小できます。


Ctrlキーを押しながら矢印を動かすと、縦横比を固定して縮小できます。
PNG出力(エクスポート)する
イラストを収めたら完成したら、PNG出力(エクスポート)していきます。
こちら↓の記事を参考に「ページ」でPNG出力を行いましょう。
まとめ
この記事では、3つのLINEスタンプ作成方法について、丁寧に解説していきました。
かなりボリュームがある記事になりましたが、この記事を見ていただければ、バッチリ分かるように作成しました。
InkscapeやGIMPのソフトに興味を持たれた方は、LINEスタンプ作成のみでなく、いろんなイラストを描いてみてください。
他にも、InkscapeやGIMPに関する記事を書いていますので、チェックしてみてください。